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プロフィール
Sukenari

2016年11月13日

ちょっとどっきりした

「これでお酌して差し上げて?」


「あ、ありがとうございます」



無邪気に笑顔を向けられて一瞬ドキッとしてしまった



少し長い前髪を横に流した全体的に爽やかなショートヘア

少し太い眉毛、はっきりとした二重に女の子かってぐらい長いまつ毛

鼻筋も通ってて高いし…真っ赤でポテッとした唇はやけに色っぽい

俺と同じくらいの背だと思うけどスタイルが良いからスーツがよく似合っている



なんというクオリティ…
モデルやアイドルと言っても過言ではない



「あの…」


「あ…」



顔をまじまじ見ていてお酌し終えたとか分からなかった

お互いに頭を下げながらビール瓶を返してもらう



「イケメンでしょ、芸能界にいてもおかしくないよなぁ?」



俺は熟女部長さんに大いに賛同して首をブンブン縦にふった

隣で松本くんがプッと笑いだす



「ないない、ないっスよ僕なんかが
それに芸能界って色々縛られそうで…
興味もないですし」



その笑った顔を、テレビで流したら
すぐにファンができるのだろうなと思った

実際この会社の…少なくともこの会場にいる女の子はみんなファンなのではないだろうか

ファンクラブができるのもきっと時間の問題

部長さんですら、この褒めようですから



「この方のが相当イケメンですよね?」



熟女部長さんに同意を求める松本くん



へ…俺?



いやいやと顔の前で手をふる



「どっちもイケメンだってー
この会社のイケメントップ2なんだからー」


「「えぇ!?」」



部長さんの言葉に松本くんと驚きが被った


知らなかったの?と言うような顔をする熟女部長さんにさっき同様顔の前で手をふる

横をチラッと見れば松本くんも同じことをしていた



「女の子の間じゃ有名らしいよ
今まではずっと櫻井君が1位だったらしいんだけど
この新星がものすごい勢いで上がってきてるらしいから、櫻井君ピンチだね」



松本くんの頭をわしゃわしゃと部長さんが撫でるのを見て笑ってしまった

なんだろう、息子を褒める父親?
孫を自慢するおじぃちゃん?

そんな風に見えた



熟女部長さんの人柄が伺える
EA部いい人が来たな



いや、もちろんうちの部長もいい人だけど!
  


Posted by Sukenari at 23:32Comments(0)

2016年11月13日

新年会の話つづく


2人で立ち上がってビール瓶を片手に部長の元へ行くと、お酌をしつつ仕事のことやら世間話を交わす


待田が熟女部長と盛り上がっているのを置いて
EA部の部長さんと思われる人の元へ行った



お酌をしている女の子達が
やだー部長とか言ってるからたぶん大丈夫だと思うけど…



順番待ちをしている俺に気付いた女の子達が
キャーっと小さく叫んで部長さんの前を譲ってくれた


ニコッと微笑みながら女の子達に軽く頭を下げると部長さんにも会釈をして



「企画、開発部の企画チームで働かせていただいている櫻井と申します
いつもお世話になっております」



グラスに泡と液の配分を気を付けながら注ぐ



「そうか、やっぱり君が櫻井君か
噂は聞いてるよ、優秀でイケメンで
見た時すぐ分かった」


「いやいや、全然ですよ」


「まだ若いそうじゃないか…いくつだ?」


「もうすぐ29になります」



恐縮しつつ答えるとグラスのビールを飲みながら少し驚いた顔をしていた



「もっと若く見えたなー
でも20代だからまだまだ若いか
うちの部にも去年若い男性社員が入ったんだよ
私も去年移動してきたばかりだけど

女性とは違うまたキレイな顔しててね
なんか男だけど″花″って感じでな」



はははっと笑う部長さんに合わせて自分も笑うが結構酔ってらっしゃるなって心の中で思った

だって…男なのに花って
言い過ぎでしょ



「ほら、一番端の、女の子達が群がってるとこ」



熟女部長さんがしきりに指を差すので
それに目を追わした

…横顔だけどそれでもよく分かるはっきりとした彫りの深い顔…相当なイケメンだ


これは花って言うのも…あり…?



「おーい、松本くん、ちょっとこっち来て」



部長さんがその人に向かって呼ぶとこっちを向いた


あ…正面から見ると更にイケメン

なんでだろ
あんな目立つ顔してるのに今まで全然気付かなかった

いつも決まった子しか来なかったからか…
俺が用にEA部に立ち寄ってもそんなに中も見なかったしな…


その人が女の子達に″すいません″と謝りながら俺の横に近付いてくる
少しスペースを空け、隣に座ると前にいる熟女部長さん(結構巨乳??)に視線を向けていた



「はい、何か…あ、僕お酌…」



持ってくるのを忘れたとビール瓶を探すので
俺の持っている瓶を隣の彼に渡した
  


Posted by Sukenari at 23:30Comments(0)

2016年11月13日

新年会にやってきた熟女部長

「今回はEA部との新年会だってよ」


「…なんか久しぶりだな」


「だろ?なんかうちの熟女部長とEA部の部長が仲悪かったらしくて、でも去年部長かわったんだって」


「なるほど…」



よく知ってんなと思いながら待田とそのまま一緒に会社を出て会場に向かった










-襖を開けると広い座敷には
縦に2列、キレイにいくつもの御膳が並んでいた


もうすでに何人かうちの部とEA部の人達が座っている

席は特に決まってなかったので
待田と静かに入って適当に腰をおろした





しばらくして全員揃い、うちの部長が立ち上がった



「-では皆様お揃いのようですので僭越ながら私が乾杯の音頭をとらせていただきます

今回は運用、保守部は他の部との新年会になりましたので人数は少ないですが-…

…体に気を付けて今年も頑張っていただきたいと思います
では、乾杯!」


「乾杯!」



長い話を終え、全員持ったグラスを前につきだす


拍手が会場を包むと次々に料理や酒が運ばれてきて
久しぶりのコンビニ以外の食事に食欲が湧いてきた

去年の忘年会は待田も俺も参加しなかったしな…御膳なんてホント久しぶり…



「うんめっ」



どれを食べてもそれしか出てこない
食べてるなーって気がした

食べてたけど、食べた気しなかったしな…



「良かった良かった、痩せる一方だったもんな
やっぱ櫻井はそうじゃなきゃ」


「っ…ゴホッ」



すでに顔が真っ赤な待田を見て噴き出しそうになる



「ハッ…っ、早くね?
まだ2杯目でしょ?」


「酔ってはないよ?
すぐ赤くなるだけだって、知ってんだろ?」



そっか

待田ともあんまり飲みに行かなくなったから忘れてたわ

まぁまぁまぁと言いながら待田のグラスにビールを注ぐ

お返しにと俺のグラスにも注いでくれて…
なんだかくすぐったかったけど

プライベートでも仕事でもいつも気にかけてくれる待田に感謝の想いも込めて″ありがとう″とお礼を言った



「なんだよ、やめろよー」



照れ笑いをしだす待田

…だってホント感謝してる
同僚とはいえ俺より1つ年上だけど、そんな感じしなくて
でもはっきり言う時はなんだか兄ちゃんみたいで…ちょっと顔が桐谷○太に似てる



「俺、熟女部長にお酌行ってくるわ」


「あ、俺も」
  


Posted by Sukenari at 23:29Comments(0)

2016年11月13日

まだまだ先は長い


「櫻井、何してんだよ案 練るぞ」


「あ、わりぃ」



待田が自分のデスクに置いてある紙を見て
うーんと唸っている


慌てて駆けよると

待田とは真後ろの自分のデスクからイスを引いてきて、さっき受け取った過去の企画案と今回の企画とを並べにらめっこをする



「これはさー…」


「でもさー…」



案を各々だして話し合うが

結局まとまらぬまま昼になってしまった

まだまだ先は長い…









-昼の時間になると一斉に食堂に向かう



いつも通り、3脚イスが置いてある丸テーブルに待田と向かい合わせに座ると
コンビニで買っておいた軽い食べ物を口に運ぶ



「お前また…ちゃんと食えよ
定食とかあるんだからさー…」


「食ってんじゃん、昼はそんなに食えねーの」



あーだこーだ言いながら昼が終わる







俺は1年前まで彼女がいた

大学の頃から8年も付き合っていたのに…フラれた


1人暮らしの上に料理ができない俺は
大体こんな感じでコンビニか外食、時々作りに来てくれた彼女の料理で満たされていた


すごい美味くて…でももう二度とない


別れてから外食に行く気にもなれなくて
俺が住んでいるオートロックマンションに近いコンビニをよく利用している










-企画案はそんなに急ぎだって聞いてないし
今日は定時でいいかな


いつも通りコンビニで夕食買って家でまったりするか

帰り支度をしながらそう考えて



「お疲れっした」



部のみんなに挨拶をし帰ろうと足を進めると待田に腕を掴まれた

反射的に足を止めて振り返る



「おいおい、今日新年会って忘れてるだろ」


「え…あっ…」



忘れてた…



「お前彼女と別れてからずっとそんな感じじゃん
仕事はそつなくやってるけどさ…
もうちょっとしっかりしろよイケメン!」



最後の方は貶してるのか褒めてるのかイマイチよく分からないけど

隙ができると元カノのことを考えてしまうから本当にしっかりしないと…



悪いと後頭部を片手で掻きながら俯いた

  


Posted by Sukenari at 23:28Comments(0)

2016年11月13日

EA部

年が明けて新年会シーズン

俺の29回目の誕生日がせまる1月




「はよ、どう?今回の企画」


「んー…まだちょっとまとまんねーな…」



大手IT企業に入社して約7年

花形と言われる″企画、開発部″でやり甲斐を感じながら働いている


俺は主に企画チームで
今一緒に話しているこの待田(まちだ)という同僚とあと何人かで次の企画案を練っている



この会社は実用的なアプリからゲーム、インターネット、パソコンに通じることはなんでもやっていて

各階によってジャンルは様々
俺のいる6階はアプリが専門だ




オフィスは今話題の

″こんなとこで働いてみたいベスト10″

にでも入っていそうなほど個性的で清潔感があって、それぞれがそれぞれの仕事に向けての案を考えるのに自由な空間だ


俺の部も上に吊るされたプレートを見なければ
廊下側にドアも壁もないので誰でも入ってきてしまいそうな作りになっている


まぁ一応、観葉植物みたいのが仕切りというように廊下と部の間に並んでいるけど…



服装もそんなに縛られてはいないが大体みんなスーツだ

俺もそう、ネクタイしないくらいかな…



「櫻井さん、前の企画案ありましたよ!」



横の壁1枚で仕切られた隣の部の女の子が
廊下から紙を俺に向かいひらひらと振っていた



「ありがとう」



駆け寄ってそのオバサンから紙を受け取る


隣の部は俺たち″企画、開発部″とその向こうにある″運用、保守部″の中間にあり
補佐役として設置されている



通称 EA部
″Excellent Assistant″という…まぁそのまんま優秀な補佐って意味なんだけど
各階にEAチームは存在する
その階にあるジャンル全ての高い知識を持ったいわばスペシャリストだ



この階はアプリ専門だからそれに富んだ人がEA部にはいて


常に案が出るわけじゃないから時には提案じみたことを助言してもらったり

緊急の運用チームのサーバー管理を請け負ったり

かと思えば雑用のようなことをやってもらったり

…うちの部に入りきらない過去のデータや資料を置かせてもらったりと色々してもらっている



一応土日休みだけど不定期だから
頭の良さもそうだけど体も強くなきゃ入れない
入っては辞めていく人が多いみたいで…

今のオバサンも後どれくらいもつんかな…  


Posted by Sukenari at 23:26Comments(0)